【GCP】Booting from Hard Disk 0… から復旧させた話【P2V】

こんにちは。
先日に投稿した下記方法で GCP に P2V (RHEL6) を試みました。
…が、上手くVM が起動しなかったため、頑張って復旧させた際の備忘録です。

【V2V】dd コマンドでデータを丸ごと吸い出して GCP にサーバを移設してみる


シリアルコンソールから確認すると、出力が Booting from Hard Disk 0… にて止まっている模様。
仕方がないので、レスキュー用の VM を起動し、正常にブートするディスク (復旧ディスク) に対して、問題の (起動しない) ディスクデータを移行し VM の起動を目指します。

1. 復旧ディスクを用意

GCP では既に RHEL6 / CentOS6 のイメージを提供していません。
ついては、AWS にて CentOS6 のイメージを起動し、dd コマンドでディスクのイメージを取得してから GCP にて VM を作成します。
※ 詳細については こちら を参照ください。

※ 必要に応じてディスクを拡張しておきます。

sed -i -e "s/^mirrorlist=http:\/\/mirrorlist.centos.org/#mirrorlist=http:\/\/mirrorlist.centos.org/g" /etc/yum.repos.d/CentOS-Base.repo
sed -i -e "s/^#baseurl=http:\/\/mirror.centos.org/baseurl=http:\/\/vault.centos.org/g" /etc/yum.repos.d/CentOS-Base.repo
yum install epel-release
yum install cloud-utils-growpart
growpart /dev/sda 1
reboot
resize2fs /dev/sda1

2. データ移行

レスキュー用の VM を起動し、「1」にて作成したディスクと、問題の (起動しない) ディスクをアタッチし、それぞれ適当なディレクトリにマウントします。

※ /mnt/source01 → 問題の (起動しない) ディスク
※ /mnt/dest01 → 復旧ディスク

データ移行には rsync を使います。
※ 予め同期させないデータのリストファイルを作成してから実行します。

vim /var/tmp/exclude_list.txt 
=============================
# necessary-file exclude
- /boot/*
- /dev/*
- /sys/*
- /proc/*
- /etc/fstab
- /etc/passwd
- /etc/shadow
- /run/*

nohup rsync -av --exclude-from=/var/tmp/exclude_list.txt /mnt/source01/* /mnt/dest01/ &

※ OS ユーザはエントリの重複が発生しないように /etc/passwd 、/etc/shadow に手動で追記します。

データ同期が完了したら、ディスクをアンマウントし VM を起動します。

3. ネットワーク周り調整

VM 起動後はシリアルコンソールから接続します。
※ ログインプロンプトが表示されたら成功です。
P2V だとネットワーク周りの設定が競合して疎通ができない状態になっていると思うので適宜調整します。

※ たいていは network-scripts 配下のファイルを調整し、75-persistent-net-generator.rules を退避(削除)すれば良いかと。

調整後は VM を再起動して下さい。

vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
=============================================
IPV6INIT="no"
DHCP_HOSTNAME="localhost"
BOOTPROTO="dhcp"
DEVICE="eth0"
ONBOOT="yes"
MTU=1460
PERSISTENT_DHCLIENT="y"
IPV6INIT=yes

mv /etc/udev/rules.d/75-persistent-net-generator.rules /var/tmp/

※ GATEWAY は VPC のゲートウェイですね。
vim /etc/sysconfig/network
==========================
NETWORKING=yes
HOSTNAME=hogehoge
NETWORKING_IPV6=no
NOZEROCONF=YES
GATEWAY=hogehoge

4. 終わりに

VM が起動しない時は手詰まりで泣きそうになりました…。
一か八かでデータの同期を試みたところ正常に起動したようで何よりです。
この案件、色々と勉強になりました…。